会誌「表面科学」

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 第32巻 第2号  2011年2月

Editor's Choice

Mo72V30Oxクラスターを介した斜方晶および三方晶Mo3VOxの形成

表面科学 第32巻 第2号 (2011) p. 64
Contents


■ 巻頭言

金属酸化物触媒の表面科学

岩澤康裕
Vol. 32, No. 2 (2011) p. 63


■ 特集:酸化物表面の触媒化学

(研究紹介)
モリブデン酸化物の多様な構造を活用した酸化触媒の創製

上田 渉
Vol. 32, No. 2 (2011) p. 64



(研究紹介)
低温CO酸化に高活性を示す卑金属酸化物

春田正毅
Vol. 32, No. 2 (2011) p. 70



(研究紹介)
希土類酸化物触媒を用いた有機化学反応:ジオール類の脱水反応

佐藤智司
Vol. 32, No. 2 (2011) p. 76



(研究紹介)
タングステン酸性酸化物種によるフリーデル・クラフツ反応

奥村 和,丹羽 幹
Vol. 32, No. 2 (2011) p. 81



(研究紹介)
NaTaO3光触媒微粒子の表面科学

大西 洋
Vol. 32, No. 2 (2011) p. 88



(研究紹介)
固体電解質形燃料電池の材料開発と構造制御による高性能化

大友順一郎
Vol. 32, No. 2 (2011) p. 93


■ 論文

バルクの弾性論による固体表面に付着した液滴接触角の評価

小山 健
Vol. 32, No. 2 (2011) p. 99


■ 研究紹介

原子間力顕微鏡を用いた生体分子のトポロジー観察

篠崎陽一,住友弘二,河西奈保子,田中あや,鳥光慶一
Vol. 32, No. 2 (2011) p. 104


■ 談話室

オンライン版「表面科学」の利用動向:2007年2月〜2010年12月

小澤健一
Vol. 32, No. 2 (2011) p. 110


■ 先端追跡

[R-457] 大面積成長を可能にする固体炭素源グラフェン成長
中村篤志
Vol. 32, No. 2 (2011) p. 112

[R-458] 酸化グラフェンの応用
中村 淳
Vol. 32, No. 2 (2011) p. 112


■ FOCUS on e-JSSNT
e-JSSNT最新ニュース No. 83 

■ 編集後記

 金属酸化物が固体触媒化学の中で果たしてきた役割は極めて大きい。 今回の特集では,酸化物自身が触媒となっているものを主として取り上げているが, 金属微粒子と共同して働く助触媒としての金属酸化物, 反応場を供給する酸化物ナノ材料,化学的・熱的に安定で微粒子の担体として湯ようなものなど 様々な利用が知られている。いずれにしても,常に気になるのがその表面のことであり, 未知の部分も多く,これからが本当に楽しみな分野と感じている。 レアアースのことがニュースになり, これまであまり気にしてこなかったセリアのような酸化物触媒の重要性も認識されつつある。
(冨重圭一)

 表面科学の対象としては,金属と比較すると酸化物は困難を伴ってきたが, それらを克服する先駆的研究により,豊かなサイエンスが示されてきている。 更に,実用触媒,光触媒における酸化物微粒子・ナノ粒子固有の表面構造・界面の電子状態・ 化学反応性についての研究の最先端を本特集で概観できるのは大変意義深いことではないだろうか。 私自身にとっても,目指す物性を示す酸化物の開発と表面・界面の制御を統合していくことが 今後ますます重要なスタンスである,ということを再認識することができた。
(佐々木岳彦)

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