会誌「表面科学」

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 第31巻 第11号  2010年11月

Editor's Choice

分子動力学シミュレーションで検証されたArクラスターサイズによる衝突現象の違い

表面科学 第31巻 第11号 (2010) p. 564
Contents


■ 巻頭言

イオンビームの半世紀をみる

山田 公
Vol. 31, No. 11 (2010) p. 563


■ 特集:クラスタービームとその応用技術

(研究紹介)
クラスターイオンビーム技術の最近の進展

松尾二郎,瀬木利夫,青木学聡
Vol. 31, No. 11 (2010) p. 564



(研究紹介)
Application of Electrospray Droplet Impact(EDI)to Surface Science

Kenzo HIRAOKA
Vol. 31, No. 11 (2010) p. 572



(研究紹介)
クラスタービームと固体の相互作用の計算機シミュレーション

中川幸子
Vol. 31, No. 11 (2010) p. 580



(研究紹介)
クラスタボロン注入を用いた浅いソースドレインエクステンションの形成

川崎洋司
Vol. 31, No. 11 (2010) p. 587



(研究紹介)
金属クラスター錯体イオンビームの特性と二次イオン質量分析(SIMS)への応用

藤原幸雄,野中秀彦,齋藤直昭,鈴木 淳,井藤浩志,藤本俊幸,黒河 明,一村信吾,富田充裕
Vol. 31, No. 11 (2010) p. 593



(研究紹介)
アルゴンクラスターイオンを利用したソフトスパッタSIMSの開発

持地広造
Vol. 31, No. 11 (2010) p. 599



(研究紹介)
サイズ選別された機能ナノクラスターのソフトランディング

中嶋 敦
Vol. 31, No. 11 (2010) p. 604


■ 論文

低加速SEM-EDSを用いた表面解析における超伝導遷移端センサーの優位性

野呂寿人,佐藤 馨,田中啓一
Vol. 31, No. 11 (2010) p. 610


■ 先端追跡

[R-451] BET法による表面積評価
武井 孝
Vol. 31, No. 11 (2010) p. 616

[R-452] 感染症を防止する抗菌・殺菌材料
高井まどか
Vol. 31, No. 11 (2010) p. 616


■ 編集後記

 クラスターと材料の衝突実験は砲弾の研究に遡るという話を聞いたことがあります。 明治時代頃の砲弾の研究は いかにして衝突後に砲弾を爆発させずに装甲を貫通させるかが課題であったとのこと。 一方,日本海海戦で日本軍が用いた下瀬火薬装填砲弾は,装甲の表面で爆発して四散するタイプで, 突破力はないものの人的被害が大きく,戦勝に結びついたのだとか。
 さて,本号は日本が誇るクラスターイオン技術の最先端の話題の特集となっています。 直進方向に伝わる力が弱いクラスターの特徴を生かして, いかにソフトに材料と相互作用させるかが研究の主眼になっているようです。 多種多様なクラスターの研究紹介が,皆様の研究や実務の突破口を開くことを願っています。
(眞田則明)

 分子・原子の集合体であるクラスタービームを用いた各分野の最新技術を紹介することを目的に, 本特集号を企画し,7編の研究紹介を掲載させて頂きました。 クラスタービームは,モノマービームにはないユニークな特徴を多数持っていますが, 未だに十分理解されていない未踏の領域を多く残しています。しかし,表面平坦化,プローブ, 極浅イオン注入,高機能薄膜,表面処理な徐々に産業応用が始まっています。 本特集号のためにお忙しい中,執筆をご快諾頂きました諸先生方に この場をお借りして深く感謝いたします。
(中村 誠)

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