会誌「表面科学」

[前号 (Vol. 33, No. 8)] [次号 (Vol. 33, No. 10)] [会誌 総目次]

 第33巻 第9号  2012年9月

Editor's Choice

Zn-PCP表面にCu-PCPを成長させた
コアシェル型結晶の構造

表面科学 第33巻 第9号 (2012) p. 519
Contents


■ 巻頭言

表面X線回折による研究:さらなる発展と広がりを

高橋敏男
Vol. 33, No. 9 (2012) p. 491


■ 特集:X線回折/散乱による表面界面の解析

(総合報告)
X線回折法で表界面・薄膜・ナノ構造の何が分かるか

坂田修身
Vol. 33, No. 9 (2012) p. 492



(研究紹介)
X線回折・散乱による高分子薄膜・表面研究

高橋功
Vol. 33, No. 9 (2012) p. 501



(研究紹介)
結晶成長条件下におけるGaAs(001)表面構造

高橋正光
Vol. 33, No. 9 (2012) p. 507



(研究紹介)
結晶表面における電荷密度波相転移

八田振一郎,有賀哲也
Vol. 33, No. 9 (2012) p. 513



(研究紹介)
多孔性金属錯体(PCP/MOF)の表面化学

平井健二,古川修平
Vol. 33, No. 9 (2012) p. 519



(研究紹介)
表面X線散乱法による固液界面のダイナミクス追跡

田村和久
Vol. 33, No. 9 (2012) p. 524


■ 談話室

(海外研究体験記)
ドイツとスイス研究記

有賀寛子
Vol. 33, No. 9 (2012) p. 530



(会議報告)
第6回表面科学に関する国際シンポジウム(ISSS-6)報告
—ナノ,バイオ,グリーン革新に向けて—


橋詰富博,渡邉聡
Vol. 33, No. 9 (2012) p. 532



■ 先端追跡

[R-495] グラフェンの近接効果超伝導
鈴木哲
Vol. 33, No. 9 (2012) p. 534

[R-496] タンパク質の配向を制御する技術とその評価法
高井まどか
Vol. 33, No. 9 (2012) p. 534


■ FOCUS on e-JSSNT
e-JSSNT最新論文 No. 102

■ 編集後記

 X線回折は,物質の結晶構造を決めるためには最善の方法です。ただし,表面界面の場合では,バルクの結晶構造解析ほどルーチン化されていないので,初めて使う人は測定や解析においてハードルが高いと感じるかもしれません。しかし,放射光施設が身近に使えるようになり,施設側のサポートも充実してきています。この特集号をご覧いただき,興味を持っていただければ幸いです。最後に,原稿執筆にご快諾いただいた先生方にはこの場を借りて深く感謝いたします。
(中村将志)

 昨年の原発事故以来,「放射能」という言葉に対して日本全体が過敏になっており,「放射光」と一字違いであり,まったく別物であるにもかかわらず,「放射光」に関する風当たりは今もなお強い。これを脱却し,「放射光利用技術」が表面科学は言うに及ばず自然科学研究全体に重要なものであることを再認識してもらおうと,中村先生(千葉大)と企画したのが,本号の特集である。自然科学分野の一研究者として,日本が世界に向けて何を発信していくべきなのかをあらためて見直し,明るい未来を作って行きたいと願っている。
(近藤敏啓)


Contents


[前号 (Vol. 33, No. 8)] [次号 (Vol. 33, No. 10)] [会誌 総目次]