日本表面科学会関東支部 4関東支部セミナー 表面・薄膜分析シリーズ Vol.2

走査型プローブ顕微鏡のフロンティア

〜実用材料表面計測入門から最新物性問題への挑戦まで〜

 

主催: 公益社団法人 日本表面科学会 関東支部

協賛: 日本真空学会、応用物理学会、日本物理学会

日時: 2016年10月18日(火曜日) 10:00−18:30

会場: 東京大学理学部 化学館(化学本館)5階講堂

 

 走査型トンネル顕微鏡(STM)と原子間力顕微鏡(AFM)の誕生から30年以上が経ち、現在では走査

型プローブ顕微鏡(SPM)計測という表面分析分野が確立しています。AFMから派生した様々な計測

手法が考案され、それらは大気中や液中で実用材料や生体材料の計測に応用されています。一方、

STMは超高真空・低温環境で最もその性能を発揮するため、主に基礎研究分野の原子分解能計測技

術として活躍しています。非接触型の超高真空AFMもまた原子分解能を有する強力な計測ツール

であり、現在ではSTMと融合が進み、トポグラフ・フォース・状態密度の同時計測が最先端の計測

手法といえるでしょう。走査型電子顕微鏡(SEM)で測るには分解能が不足している場合、透過型電子

顕微鏡(TEM)では試料準備や観察が難しい場合、さらにはポテンシャルやフォースなど様々な物理量

の計測を行いたい場合など、SPMの利用は企業の研究者の間でも進んでいます。

 本研究会では、日頃SPMを利用して研究を行われている先生方をお招きし、最先端の研究成果に

ついて講演頂きます。高分子の力学物性計測や超高真空・低温・磁場の極限環境における電子状態

計測など先端SPM計測の世界に触れつつ、SPM技術の将来を議論する機会となれば幸いです。

また、SPMに馴染みのない研究者やこれからSPMを始める大学院1年生や学部4年生の学生の皆様に

むけた、SPMの基礎講座も実施します。

 

プログラム:

9:30-

受付開始

 

10:00-10:05

開会挨拶

鷺坂 恵介

( 物質・材料研究機構 )

10:05-11:05

SPMの基礎講座

杉本 宜昭

( 東京大学 )

休憩(10分)

 

 

11:15-12:00

原子間力顕微鏡によるナノメカニクスの現状と展望

中嶋 健

( 東京工業大学 )

12:00-13:30

昼食休憩・ポスター展示

13:30-14:00

ナノ材料・ナノデバイス計測

国際標準化の活用と測定再現性を実現するノウハウ

井藤 浩志

( 産業技術総合研究所 )

14:00-14:30

走査トンネル顕微鏡を活用した物性研究:
ナノグラフェンと金属酸化物薄膜を例に

一杉 太郎

( 東京工業大学 )

14:30-15:30

ポスター発表会

同会場

15:30-16:15

極限環境分光イメージングSTMによる電子状態解析

花栗 哲郎

( 理化学研究所 )

16:15-16:45

スピン分解走査トンネル顕微鏡による表面磁性の研究

吉田 靖雄

( 東京大学 )

16:45-17:15

原子間力顕微鏡を用いた表面での分子化学の研究

川井 茂樹

( 物質・材料研究機構 )

17:15-17:20

閉会挨拶

大野 真也

( 横浜国立大学 )

17:20-18:30

意見交換会

 

講演プログラムとポスター講演予稿集:

参加申し込みをされた方あてに、メールにて開封パスワードをお知らせしますので、下記pdfファイルをダウンロードしてお持ちください。当日は、紙媒体での配布はいたしません。

(ファイルが開けない場合は、事務局までお問い合わせください。)

講演プログラムとポスター講演予稿集

また、口頭講演のスライド資料は上記のプログラムからダウンロードできます。

ポスター賞:

前川達洋(東工大・物質理工学院)「AM-AFM を用いた高速分子認識イベントマッピング」

中島脩平(東大物性研)「Mn/Fe 超薄膜ヘテロ構造の界面構造と磁性」

遠藤由大(東大・理)「2層グラフェンの弱局在効果とLi インターカレートによる影響」

問い合わせ先:

鷺坂 恵介(日本表面科学会関東支部役員, 物質・材料研究機構)

大野 真也(日本表面科学会関東支部役員, 横浜国立大学理工学部)

e-mail: kanto_semi(at)sssj.org

会場案内:

東京大学理学部 化学館(化学本館)5階講堂

113-0033 東京都文京区本郷7-3-1

地下鉄 丸の内線・大江戸線「本郷三丁目」駅、南北線「東大前」駅、

千代田線「根津」駅下車 徒歩約10分

アクセスマップ: http://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/map/map07.html

協力企業: