日本表面科学会中部支部主催/(社)応用物理学会東海支部協賛/「愛知の発明の日」協賛

市民講座 やさしい表面科学 「体の表面を科学する」

 日本表面科学会中部支部では、毎年、市民講座は やさしい表面科学 を開催しております。今年の市民講座のテーマは「体の表面を科学する」です。専門分野の異なる3名の先生をお招きして、医学、薬学、工学、産業など様々な観点から、やさしく体の表面に関するお話をしていただきます。また、途中長めのコーヒーブレイクの時間をとり、講演内容に関する演示や展示を行いますので、講師の先生と直接お話しできる機会もございます。多数のご参加をお待ちしております。

日時 2008年8月2(土) 13:00−16:10

会場 名古屋工業大学 2号館 101C講義室(名古屋市昭和区)
                            (JR中央本線 「鶴舞」下車 名大病院口徒歩7分)
                            (地下鉄鶴舞線 「鶴舞」下車 4番出口徒歩10分) 
定員 80名(参加費無料、定員超過等の場合はご連絡致します)

プログラム講演概要

13:00−13:05  あいさつ
         田部道晴 (支部長、静岡大学 電子工学研究所)

13:05−13:50 「健康維持のための表面科学」
         葛谷昌之 (松山大学 薬学部

13:50−14:35 「ナノテクで細胞の生命活動を解き明かす」
          馬場嘉信 名古屋大学 大学院工学研究科

14:35−15:20 コーヒーブレイク、休憩・演示

15:20−16:05 「肌表面の細胞や微細凹凸から個人の肌特性を知る」
         平井義和  (ポーラ化成工業梶@アペックス・アイ肌分析センター)

16:05−16:10 むすび
          齋藤永宏  (名古屋大学 大学院工学研究科

お申し込み方法
はがき、FAXまたは電子メールで下記までお申し込みください。

その際、「やさしい表面科学 申し込み」と明記し、下記項目をご記入下さい。
       ・参加人数
       ・氏名
       ・所属(学校名、職業)
       ・住所
       ・電話番号
       ・E-mailアドレス等 
   なお、この申込みにてお知らせいただく情報は、市民講座への参加者の把握・連絡にのみ使用します。

締め切り 7月28日(月)

お申し込み・お問い合わせ先
住所:〒432-8011 浜松市中区城北3-5-1、
静岡大学 電子工学研究所
池田浩也
電話:FAX番号:  053-478-1317
E-mail:ikeda@rie.shizuoka.ac.jp


 講演の概要

「健康維持のための表面科学」 
 葛谷 昌之 先生(松山大学 薬学部)

 ミクロからマクロの世界まで、森羅万象すべて、物の種類の数だけ表面(界面)が存在する。人に限らず動物の表面は皮膚で覆われている。柔らかい皮膚、硬い皮膚、種々の色の皮膚などがある。勿論、植物にも樹皮や種皮等の皮がある。これらの表面はいずれも生命や健康維持のための保護膜の役目を持っており、その多様性は、長い年月に亘る適者生存の原理の結果である。体の中も表面に溢れており、生体反応の大半は表面反応である。蛋白質、酵素、ビタミン、ミネラルや細胞などに至るまで、体内成分の表面は接触している水が表面層(構造化水)を形成している。このような生命・健康維持に欠かせない生体表面の成り立ちをわかりやすく解説する。


「ナノテクで細胞の生命活動を解き明かす」
 馬場 嘉信 先生(名古屋大学 大学院工学研究科、名大予防早期医療センター、 
 産総研健康工学センター、分子科学研究所)

 私たちの体は、約60兆個もの細胞からなっており、これらの細胞が生命現象を司っている。特に、内臓等の表面に存在する細胞活動を調べることが、生命現象を理解する上で極めて重要である。最近の我々の研究により、数ナノメートル程度の量子ドットと呼ばれる細胞を見る材料や百ナノメートル程度のナノボールやナノピラーなどの1分子の遺伝子を測る材料などが開発され、細胞表面や細胞内での反応や1個1個の遺伝子の反応をビデオで撮影することが可能になってきた。本講演においては、体の表面に存在する細胞における生命現象を解き明かすナノテクノロジーの最先端の研究成果を細胞内の1分子遺伝子のビデオなどビジュアルに理解しやすい結果を中心に紹介する。


「肌表面の細胞や微細凹凸から個人の肌特性を知る」
 平井 義和 先生(ポーラ化成工業 (株) アペックス・アイ肌分析センター)

 肌の最外層である角層細胞は、肌にテープを貼ることで簡単に採取できます。また肌表面の微細な凹凸を、レプリカ剤により正確に型どりすることもできます。これらに染色・顕微鏡処理・計測等の処理を行うことで様々な肌情報を得、その情報から肌の生まれ変わりの過程や現在の肌機能、また今後の肌の傾向を把握することができます。肌の性質は個人により異なり、同一個人でも季節や環境が変われば変化します。把握した情報を基に個人のその時点及び今後の肌の変化傾向に合わせた処方の化粧品を使用(個肌対応)することにより、個肌対応ではないとあじわえないスキンケア機能効果、メーク仕上がり効果を得ることが可能になってきます。

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